パチンコ攻略旅打ち日記

全国パチンコ攻略旅打ち日記  -シゲ&かず- 第二話 「ご褒美は余り玉のお茶」

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全国攻略旅打ち日記 
~シゲ&かず編~  第二話

あるネタを完成させて、お稼ぎモード真っ最中だったバクロ。

しかし、先輩からの特命を受けて、急遽指定されたホールへ向かった。

シゲさんと、その仲間「かずさん」にネタを伝えるために…。



先輩と出会ってからというもの、頻繁に連絡を取るようになった。

おかげで、共にネタを検証し旅をかけては、稼いできた。

仲間が集まり酒を呑めば、昔の話しになるのがこの業界のお約束。

その度に先輩から出てくるのが、シゲさんの話しだった。


シゲさんの信じられないような武勇伝とおバカなエピソードは、いつも場が盛り上がった。

先輩が話す、普通の人では知りようもない昔話が、バクロはたまらなく大好きだった。


一通り知っていると思っていた過去のネタも、全然氷山の一角だったのだということを、シゲさんの武勇伝を聞いて知った。

シゲさん達がやっていたことは、レベルが違う。

みんなが自慢げに〇百万稼いだんだぜ!というネタも、彼らはそれ以上の額を、はるかに効率よくやっていた。


昔は「今日は何をやろうかな?」と、気分でネタを選んでいる時代があったという。


バクロ「そんな羨ましい時代があったんですか!?じゃぁ、シゲさんは相当稼いで、相当 金持ってんじゃないんですか?」

先輩「いや、全然残ってないよ(笑)あの人たちは稼いでいたのは稼いでいたけど、使う方が忙しかったから!」


バクロ「使う方が忙しい…?何スカ、それ!?」

先輩「いや、だから稼ぐのよりも使う方が忙しいんだよ。あの人たちは」

  「酒を呑むのが忙しい…カニを喰うのが忙しい…外人に日本語教えるのが忙しい…」


彼らがまともにパチンコをやるのは、せいぜい3時までだったという。

3時になれば、ソワソワしだして「もう間に合わないから行くよ!」と、

今で言う、確変状態の台を捨ててまで向かうは、オートや馬など公営ギャンブル。

それまでのあがりを最終レースにブチ込んで、当たろうが当たるまいが、夕方からはお決まりのおねぇちゃんコース。

かたことの日本語しか喋れない外人パブに、嵌っていたというシゲさん。

ほとんど毎日呑みに出て、酒代は一人5万。

飯は、肉かカニだけで「この店で一番いいやつもってこい」と、好きなものしか喰わない。

そんな日常を、3時までのパチンコでどうにかしていたのだから凄い。

どんなに稼いだって「使うのが忙しいから…残らない」のだという。

いろんな意味で、シゲさんは「凄い人」と、インプットしていたバクロ


バクロ「俺が何を教えるんですか?緊張して手が震えてまともに出来ないですけど…」

先輩「大丈夫、もうただのオッサンだから!今はもう何にも出来ないから教えてあげて」

  「お前の方が上手いんだから、シゲさんには”教えてやるぜ、コノヤロー”って感じでいいんだよ」


 昔から攻略に憧れていたバクロは、異常なほど攻略師を崇めていた。
 その為、本物の人に変に緊張するというか、気を使うというか、神経を使うという悪い癖があった。


 こんな俺でいいのか?
 期待に沿えないことになったら、申し訳ない

 しかし、そんなネガティブな発想も
 「シゲさんには”教えてやるぜ、コノヤロー”って感じでいいんだよ」という先輩の一言で、気が楽になる。

 そうか、そういうことなら俺でも出来るか…。


先輩「大丈夫だよ、シゲさんは気にしなくて! 一緒にいるかずさんの方が、相当上手いから!」

バクロ「・・・」






大どんでん返しで、ど緊張で迎えた当日。

車の中で、どんな挨拶をしたらいいか考えるバクロ。


「あーあー」(発声練習)

「こんにちわ!バクロですぅう、この度はご指名いただき本当にありがとうございま…」

駄目だ、こんな挨拶じゃ…

指名制とかじゃなぇし。


「こんにちわ」なのか?、「おはようございます?」どっちだ…


店の中は、うるさいからもっと大きな声の方がいいかな…


「おはようございます!バクロです!本日は…」

うん、いいぞ、いいぞ
パチンコやってる人、耳が遠い人多いしな…

じゃ、少し近づいて挨拶したほうがいいのかな…

どのくらいの距離だろ!?

あっでも…

近づきすぎて口が臭かったら、一発で嫌われるのでは…

はぁ~

はぁ~

…クン

…クンクン


・・・臭ぇ(´゚д゚`)

ガム…

コンビニ…


やはり、いらない事に気を使いながら、指定された店舗へ向う。



開店前に到着するが、並びはせず開店と同時に入店。

直ぐに通路でシゲさんを発見、「あ、どうも」と挨拶すると、

「ん、ん、わ、悪いね、本当に」と、なんだか頼りないへっぽこな返し。


シゲ「俺のと、となりの、だ、台とっておいたから、う、うーん…」


酔っぱらってんのか…。

かずさんに挨拶しなければと思い「かずさんはどの方ですか?」と、聞くと

シゲ「あ~アイツは変わり者だから、とりあえず挨拶はいいよ…」


…えっ?( ゚Д゚)


…車の中の練習が、全て無駄に終わった。





シマに入ると、空気が違うことを一瞬で感じた。


釘を見ている者、
仲間と立ち話をする者、
知っているプロの顔がいくつか…

こ、香ばしい。。

一際、目を引いたのが、でっかい犬の刺繍の入った上着を着た、パンチパーマのおっさん。(;゚Д゚)

いっぱい出たら、それだけで怒られそうな雰囲気…こ、、こわい。



先輩からは、シゲさんは物分りが悪いから、かずさんに教えた方がスムーズに事が運ぶと聞いていた。

しかし、かずさんが誰なのかがわからない。

仕方がない、今日はシゲさんにしっかり教えれば良いか…。


シゲさんに聞けば、ここ連日だいたい同じような顔が打っているとのこと。

彼らも攻略を模索しているみたいだが、いつもたいして出ていないとのことだった。


尚更、何かを教えてるみたいな雰囲気は出さない方がいいな。

口数多く伝えることは、やめよう…と、教えるにもかなりやりづらい環境だった。




とりあえず「ウソは言ってないですよ!」というのを、絶対に証明したかったので、最初から鼻息荒く真剣モードで実践開始。

展開の良さも手伝って、序盤からダントツで島トップの出玉に。

いきなり、カッコいいところを見せられた。

これにはバクロも一安心。( ̄ー ̄)


となりで見ていたシゲさんは、バクロが当たるたびに一喜一憂。。。

「うまいねぇ」「さすがだねぇ~」と、どこか他人事のように振舞うシゲさんに、何か調子が狂う。。

あ、あなたもコレをやるんですよ…。

シゲさんも同じようにやっているように見えるのだが、なかなか当たりが続かない。

となりで見ていたバクロだったが、何が悪いのかわからない。


と、その時!!!

パチ屋に怒声が響き渡る。




 「しげーーーー!玉持ってかんかーーーーい!!!」


「え?」と、振り向くと


ドル箱を突き出している男がいる。(=゚ω゚)ノ

「ん、あ、あぁぁ」と、慌てて吸っていたタバコを口にくわえ、箱を受け取るシゲさん。


ということは、この人が…かずさん?

ぱ、ぱ、パンチなんすけど…

一番関わりたくないと思ってた、背中に犬の刺繍の人なんすけど…。


今ならむちゃくちゃわかる!

シゲさんが、朝言ってたこと…

「あ~アイツは変わり者だから、とりあえず挨拶はいいよ…」



たしかに、変わってる。(;゚Д゚)


玉の入った箱を片手で持ってるし…。

シゲさんを超怒鳴りつけてるし…。


パチ屋で怒鳴るってどういうこと!?

こ、怖すぎる。。。

完全にドン引き、ビビることしか出来ないバクロ。


\(゜ロ\)ココハドコ? (/ロ゜)/アタシハダアレ?



かずさんの勢いは衰えない。

ドンドン箱は積み上がり、シマでトップの出玉になった。

 運だけじゃない、完全にモノにしたんだろうな…


 話してもいないのに、一体どうやって…


シゲさんの様子だと、

昨日までは、本当に出来ていなかったのは間違いない。



見られている感覚は、全くなかった。

パンチの方は見ないように

一切見ないようにしていた為、かずさんが私の打ち方を見ていたかどうかは、定かではない。

ただ、シゲさんが話してる様子はなかったし、ましてや通路に立って見ていたり、凝視する人なんていなかった。

 話してたのかな?

いや、シゲさんが立ち話でもしてたら絶対にわかる。

 
 見ていた以外に考えられない。


しかし!!

バクロもこの頃には、いくつかのネタを経験していた為、ネタを盗まれない為の作法は心得ていたつもり。

周りには、ネタのやり方を見られたくない連中がいたので、変な奴には見られない様に、注意をはらっていたつもり。

 なのに、なぜ…?



考えられるのは……ガラス!


ガラス越しに見ていたというのか?

 そんなまさか…



ガラスに顔を近づけ、背中の台を見てみるバクロ。

だが、、

玉の動き一つ一つを確認するなんて、できなかった。

そんな事を考えているうちに、かずさんは30箱。
出玉は6万発を越え、その後も勢いが衰えることはなかった。

運がいいだけじゃない、たまたま出てるんじゃない!

間違いなく、完全に出来ている。


いつの間に見ていたのか…

何を見て、モノにしたのか…

全くわからない…

会話もしていないのに、見られていた感覚もなかったのに…

…スゲー。。


こんなレベルの人達に、俺が生意気にも教えに来たのか…?


…100年早い!


教えに来たくせに、出玉は大差で負けているという現実に、急に恥ずかしくなったバクロ

序盤以降、全く出玉が増えず、かずさんとの出玉の差は歴然だった。


閉店までには、なんとか10万円くらいの出玉にしないと格好がつかないと、
かずさんにライバル心を燃やし、意気込むも…

おっさん達の帰りは、早い。。。(/・ω・)/

バクロが先輩に「いろんな意味でやべぇ~ッスよ、あの人達」
と電話報告して席に戻ると、ドル箱の山は消えていた。

『あれ?もうお帰りですか…?』

すると、

通路の向こうから、かずさんがこちらへ向かって歩いてきた。

その手には、タバコが1カートン。
換金済み…
帰る気マンマン…

いままで一言も会話してなかっただけに、「お疲れ様です」とか、最後に話しかけて良いものなのかどうかわからなかった。
そもそも、あんなレベルの違う腕前を見せられて、馴れ馴れしく話しかけることなんてバクロには出来なかった。

どうしたらよいのかわからず、立ちすくんでいると
かずさんはすれ違い様に、握りこぶしを「ゴンッ」と、私の体に押し当ててきた。

普通に痛い。

これが、攻略屋の挨拶なのか…

かずさんは、そのまま出口の方へと歩いて行った。

「外に来い」というのが直ぐにわかったが、一時の間を作ってから外へ向かった。


緊張のご対面。。(*’ω’*)


の、ハズが…


そこで待っていたのは、先ほどまでの殺気だっていた かずさんではなく、くしゃくしゃ笑顔のかずさんだった。

「こんな所まで悪かったなぁ、今日は! ありがとよ」と、子供みたいに”ニコ―”と笑いながら、お茶を差し出してくれた。

きっと余り玉で取ったお茶だろうと思いながらも、私には十分過ぎるほどの労いだった。


普通に話せるだけで、嬉しかった。

会話をしていると、かずさんが

『このネタで大事なのは、◯◯が出来るかどうかだろ?』と、当たり前のように言ってきた。

それは、私自身がこの攻略でもっとも大切なスキルだと感じていたこと。

たった一日でそれに気づくなんて…


会話の中で、今までの経験してきたことや大事なことを
さり気なく伝えようと思っていたが、かずさんにその必要はないことがわかった。

かずさんのレベルであれば、当然か…。

もの凄いレベルを目の当たりにして、少し鼻が伸びていた自分を恥かしく思うバクロだった。


—————

この日以来、かずさんとは会っていない。

最後に『ヤツと負けた一週間分を、一日で取り返せたよ、ありがとな兄ちゃん』と、交わした言葉を思い出した。

かずさんは、俺の名前なんて覚えていなかった。


少し寂しい気持ちもあったが、それでもバクロは嬉しかった。

「こんなレベルの人がいるんだ」と、肌で感じられただけで。


あのレベルの人にとって見れば、バクロなんてそこらへんにいる兄ちゃんの中の一人だということか…。

全国攻略旅打ち日記 
~シゲ&かず編~  完

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